本邦金融機関の再建計画・破綻処理計画(RRP)に関する教訓と訓練(テスティング)の重要ポイント~2023年の海外の銀行破綻等を受けて考える流動性管理・RRPの整備・高度化~ |
受講区分 |
会場 オンライン |
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開催日時 | 2024-03-13(水) 13:30~16:30 |
講師 |
有限責任あずさ監査法人/KPMG 田中 康浩 氏 シニアマネジャー 株式会社KPMG FAS 野﨑 陽光 氏 マネジャー/ディールアドバイザリー
【田中 康浩 氏】 |
概要 |
金融機関の破綻処理時に重要となる特性(いわゆるKey Attributes)が、FSBから2011年に公表されて以降、TBTF(Too Big To Fail<大きくて潰せない>)を終焉させるべく、金融機関の再建計画・破綻処理計画(Recovery and Resolution Plan<RRP>)の整備が当局主導で進められてきました。TBTF終焉に際しての障壁(Resolution Barriers)を解消すべく、危機・破綻時の資本/流動性管理やバリュエーション(資産・負債の再評価)に加えて、クリティカル・シェアード・サービス(CSS)やFMIサービス、ステイ、Operational Continuity in Resolution(OCiR)といった破綻処理前後の業務継続分野でも、態勢整備・高度化が当局・金融機関双方で進められてきました。 2020年頃からは内外当局の関心事項として、金融機関がこれまでに構築してきたRRPに係る各種態勢が適切に機能するのか/実効的か/実際にオペレーション可能かなどを確認する訓練(いわゆるテスティング)の実施および内容の報告が求められるようになってきました。 こうした中、2023年3月以降、米国の複数の地銀が破綻し、グローバル金融機関が救済合併される等、流動性管理やRRPの分野で大きな動きがみられました。FSBやBISといったグローバルの基準策定主体は、これらの銀行破綻等で得られた教訓を纏めたレポートを2023年10月に公表しました。とりわけ流動性管理について当局の問題意識が高まり、関連テーマでの訓練の実施が重要になっています。 本セミナーでは、2023年3月から丁度1年を迎えるこの時期に、海外の銀行の破綻等から得られた教訓に加えて、訓練の重要性や着眼点に焦点を当て、本邦金融機関のRRPの総括を行います。セミナーの最後に、米国の大手金融機関の強みについても言及し、本邦との違いについても議論します。 なお、RRPは大手金融機関で特に関心のあるトピックですが、金融機関におけるストレステストや流動性管理、再建計画の策定・実行の意義の高まりを受け、RRP(特に訓練の実施)は地域金融機関にとっても重要なトピックになってきています。金融機関経営が危機を迎えないためのリスク管理の着眼点(BISの報告書)や米国の地域金融機関に対する規制強化の流れにも簡単に触れ、地域金融機関にとっても参考になる解説を行います。 (注)本セミナーでは、バリュエーションやテスティングについて令和5年12月22日付けで公表された監督指針の改正案である、『「主要行等向けの総合的な監督指針」及び「金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針」の一部改正(案)の公表について』も解説します。 【本セミナーで得られること】 ・本邦の破綻処理制度・国際規制の概要 ・RRPの概要(含む各Resolution Barriers) ・危機時の予兆・流動性管理・RRP運営のポイント ・訓練(テスティング)実施の目的や着眼点・事例 ・2023年3月以降の海外の銀行破綻等を受けた教訓 ・米国の大手金融機関の強み 【推奨対象】 金融機関(大手金融機関/地域金融機関)のリスク管理部門、内部監査部門、経営企画部門 |
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セミナー詳細 |
1.本邦の再建計画・破綻処理制度 (1)預金保険法 (2)破綻処理制度 (3)国際的な金融危機 (4)秩序ある処理 (5)TLACの国際合意 (6)SPEアプローチ 2.金融機関の再建計画・破綻処理(RRP) (1)BAU、ストレス・危機時、破綻処理のフェーズ (2)Early Warning Indicators(予兆管理)とコンティンジェンシー・ファンディングプラン (3)再建計画の策定 (4)破綻防止と破綻処理のためのツール (5)破綻処理の障壁(Resolution Barriers) (a)クリティカル・シェアード・サービス(CSS) (b)クリティカル・FMIサービス (c)ステイ (d)Operational Continuity in Resolution (e)Funding in Resolution (f)バリュエーション 3. 金融機関が実施する訓練 (1)訓練(テスティング、Fire Drill、Dry Run) (2)訓練の実施はなぜ重要か (3)訓練のパターン (4)訓練の進め方 (5)訓練の事例 (6)内部監査部門の関与 (7)訓練における重要トピック (a)Funding in Resolution (b)バリュエーション (c)グローバル・ガバナンス 4.2023年3月以降の海外の銀行破綻等からの教訓 (1)AT1債などの優先劣後関係 (2)流動性破綻への警戒と訓練の重要性 (a)流動性に係る訓練 (b)Digital Bank Runへの対応 (c)システムやモデルのガバナンス (d)BAUとRRPの連携 (e)迅速性・可変性・正確性 (3)BISの報告書 “Report on the 2023 banking turmoil” (a)基本的なリスク管理(金利リスク、流動性リスク、集中リスク) (b)個々のリスクの蓄積と相互作用 (c)不適切かつ持続可能でないビジネスモデル (d)カルチャーの不備と効果的でない経営陣等の監督 (e)当局の監督に対する対応 (4)FSBの報告書 “2023 Bank Failures:Preliminary lessons learnt for resolution” (a)効果的な公的セクターのバックストップ (b)破綻処理戦略及び破綻処理ツールの選択 (c)コミュニケーション&コーディネーション、銀行破綻のスピード (d)ベイルインの運用 (e)安定化後のリストラクチャリング (f)システミックなリスクにつながり得る銀行の破綻処理 (g)破綻処理における預金保険の役割 (5)米国の地域金融機関に対する規制強化 5.米国の大手金融機関の強み (1)ポジティブループに入った米国の大手金融機関 (a)高度なリスク管理能力 (b)リスクテイクの拡大・深化 (c)ビジネスの広がり・収益拡大 (2)本邦金融機関への示唆 6.質疑応答 ※事前質問がございます場合は、お申し込みフォーム「連絡事項欄」もしくは「お問い合わせフォーム」にて、ご連絡ください。 ※ライブ配信当日にチャットからも、随時書き込んでいただけます。 |
補足事項 |
※個人の方ならびに、業種・業務内容等により参加をご遠慮いただく場合がございますので、ご了承ください。 ※講義中の録音、ビデオ・写真撮影はご遠慮ください。 【視聴のご案内】 開催1営業日前の13時にメールで視聴URLとPDF資料のご案内をお送りします。 開催1営業日前の12時以降にお申し込みの場合は視聴に関するご案内の配信にお時間をいただく場合がございますので予めご了承ください。 ※ご使用PC、ネットワークにかかるセキュリティ制限がある場合、事前に社内ご担当部署等にご確認をお願いします。 【アーカイブ視聴について】 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 配信日程:2024/03/14(木)13時~2024/03/22(金)13時まで(土日祝も視聴可能) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ※開催日当日にご参加いただけなかった方も、ご視聴いただけます。 ※配信期間中は、お好きな時間に繰り返しご視聴が可能です。 ※セミナー開催翌営業日13時より、ライブ配信と同様のURLから視聴可能です。 視聴環境の確認は、「オンライン受講の流れ」をご参照ください。 【受講証明書発行可能】 社内申請やCPE単位申請のため「受講証明書」が必要な方は受講後に発行が可能です。お申し込みフォーム連絡事項欄へ発行希望の旨をご記載ください。(※CPE単位申請にご利用の際は、申請条件についてご自身で事前確認をお願いします。弊社で単位取得を保証するものではございません。) |
キャンセル ポリシー |
※キャンセル期限は開催1営業日前の12時です。ご希望の方はお電話、メール、問い合わせフォーム、いずれかにて期日までにご連絡ください。 ※上記期日までにキャンセルのご連絡がなく、イベント提供期間(ライブ配信・アーカイブ配信の視聴期間)に視聴されなかった場合においても受講料のお支払が発生いたします。 ※事務局よりお送りする「キャンセル手続き完了のご連絡」メールをもって、キャンセル完了となります。万が一、メールが届かない場合は事務局までご連絡をお願いいたします。 ※受講料をお支払いただいた方におかれましても、イベント提供期間外の動画提供ならびにご視聴は不可となっております。 |
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お問い合わせ先 |
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