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与信ポートフォリオに対するマクロストレステストの実践≪基礎編≫

本セミナーは終了致しました。
受講区分 会場
開催日時 2015-10-29(木) 13:30~16:30
講師 株式会社金融工学研究所
宮城 知之 氏 調査開発部長
宋 明子 氏 調査開発部 主任研究員

【宮城 知之 氏】
琉球大学法文学部卒 2002年5月、ニューヨーク市立大学 Brooklyn Collegeにて経済修士号取得 電力会社経理/財務および監査法人コンサルティング部門を経て2007年9月格付投資情報センター入社 同年より金融工学研究所に出向 金融機関の信用リスク管理の高度化を目的としたモデル構築およびコンサルティング業務に従事 2013年4月より現職 2013年7月より地銀協CRITS運営顧問 米国公認会計士(イリノイ州:Registered CPA)

【宋 明子 氏】
2007年 横浜国立大学にて経済博士号取得 2007年4月格付投資情報センター入社 同年より金融工学研究所に出向 2012年4月より現職 地銀協CRITSスコアリングモデルの年次検証および金融機関の信用リスク管理の高度化を目的としたモデル構築およびコンサルティング業務に従事 博士(経済学)

概要 最近では金融機関の健全性や金融システムの安定を確保するため監督当局は景況が金融機関の健全性に与える影響に注視しており、金融機関には景況が大きく変化した場合に損益や自己資本への影響を把握し、適切な対応ができるリスク管理体制の構築を求めています。この要求にこたえるためには外部経済環境が変化した場合に自らにどのような影響が及ぶかをその波及経路を含め理解する必要があります。
そこで本講演では、このような要求を満たすために不可欠となるマクロシナリオを用いた事業性与信ポートフォリオに対するストレステストについて、具体的な手法や最近の動向および実際の銀行において取り組んだマクロストレステスト実施体制の構築についての事例紹介と合わせて解説いたします。また、2014年12月にバーゼル銀行監督委員会より「信用リスクに係る標準的手法の見直し」と題する市中協議文書が公表され、その中で銀行にとって重要な法人向け債権のリスクウエイトの算出は、貸出先の「売上高」と「レバレッジ」によって決定することが提案されています。 この提案が実現されると、金融機関は経営計画の策定やストレステストの実施に当たり、リスクウエイトとなる与信ポートフォリオを構成する企業の売上やレバレッジが将来どのようになるかを予測する必要性が出てきます。そこでマクロシナリオから企業の財務を予測することでシナリオ下でのリスクアセットへの影響をシミュレーションする手法についてもご紹介いたします。
セミナー詳細 1.マクロシナリオを用いたストレステストの概要と実務
(1)ストレステストの目的と概念の整理
(2)金融機関のストレステストの種類と実施プロセス
(3)リーマンショック後の銀行におけるストレステスト
(4)バリューアットリスクとストレステストの関係
(5)与信ポートへのマクロストレステスト実施にあたっての具体例

2.マクロモデルの構築と予想格付遷移行列の作成
(1)マクロ環境とリスクパラメーターの関係メカニズムの理解
(2)回帰分析およびマクロモデル構築のプロセス
(3)マクロシナリオのリスクパラメーターへの変換
(4)ストレス時格付遷移行列の作成方法とストレス時リスク量の算出

3.「信用リスクに係る標準的手法の見直し」を見据えたストレステスト
(1)標準的手法の見直し(案)の概要
(2)内部格付手法採用行(IRB)への影響
(3)債務者財務の予測とリスクウエイト遷移行列の作成プロセス
(4)標準的手法の見直しを見据えたストレス時リスクアセットの算出
(5)従来のストレステストとの融合

4.質疑応答  ※ 録音・ビデオ撮影・PCの使用等はご遠慮下さい

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