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日本郵政株上場と証券市場

本セミナーは終了致しました。
受講区分 会場
開催日時 2014-06-05(木) 13:30~16:30
講師 東京国際大学顧問
名誉教授
田尻 嗣夫 氏

1965年大阪市立大学卒業、日本経済新聞社ロンドン特派員、米州編集総局編集部長(ニューヨーク駐在)、大阪本社編集局次長兼経済部長を経て、94年4月から東京国際大学経済学部教授 96年から大学院経済学研究科教授、経済学部長、国際交流研究所長、学長を経て2014年4月から東京国際大学顧問・名誉教授 通信文化協会会長、かんぽ財団理事長、前情報通信行政審議会郵政行政分科会会長
著書に「ザ・シチー」「世界の金融市場」「世界の中央銀行」「中央銀行 危機の時代」等 共著「銀行はいかにして作られたか」(学習研究社刊)等多数

概要 来春上場を目指す日本郵政は、中期事業計画に続くエクイティストーリ-でどのような成長戦略を提示できるのか。日本郵政グループの企業価値は、業績指標を従来の国内基準から国際基準に替えれば、現在価値を大きく超える将来価値が見えてくる。まず、NTTやJR社等の民営化政策と比べた郵政民営化の特異性を分析しつつ、中期事業計画の概要と市場へのインパクトを測る。
昨秋上場した英国のロイヤル・メールには敵対的ファンドが大口株主に登場し、ドイツやオランダの郵政事業はピンチを迎えている。グローバル化した東京市場で攻撃型外資への備えはできているのか。効率性と公共性・地域性の相反関係のもとでユニバーサル・サービスを担保する株主構成はどうあるべきか。
現行制度の枠内で、民間金融界を刺激せずに郵貯・簡保資金を「官から民へ」還流させる方策はあるのか。株式公開後も、その成長に立ちはだかる”官民100年戦争”の壁を超えねばならない特殊会社の企業価値を考える。
セミナー詳細 1.日本郵政上場の特異性と企業価値の捉え方
(1)改正郵政民営化法に5つの限界
(2)三公社民営化政策と異なる日本郵政上場の特異性
(3)中期事業計画の概要と市場へのインパクトを測る
(4)上場後の前半期はプラスが、後半にマイナスが表面化

2.日本郵政の企業価値
(1)「当期純利益」と「包括利益」で日本郵政株を測れば
(2)上場効果と親会社上場先行のメリット
(3)日本郵政株の投資価値と重要なポイント
(4)収益基盤は強固だが人件比率とポートフォリオの改善策を

3.ゆうちょ銀行とかんぽ生命、日本郵便の企業価値
(1)ゆうちょ銀行は同業他社並みの収益確保すれば企業価値は約6兆円
(2)かんぽ生命の企業価値はEV法で2兆8662億円・損益分岐点は保有契約3000万件ラインを守れるか
(3)日本郵便のユニバーサルサービスコストを測る
(4)郵便局の新収益事業の現況と国際展開

4.欧州の教訓を活かす株主構成と資本政策
(1)攻撃型ファンドが英ロイヤル・メールの大株主に
(2)攻撃型外資に慌てた日本企業の歴史
(3)ドイツポストとオランダTNTに見る郵政民営化の教訓
(4)個別業法と包括的制法を併用する日米の現状
(5)ゆうちょ銀行の外資規制とTOB対抗策を考える
(6)電力再編にみる地域性・公共性確保の工夫

5.官から民への資金循環策
(1)上場だけでは終結しない“官民100年戦争”
(2)現行法制の枠内で可能な地域への資金還流策

6.質 疑 応 答  ※ 録音・ビデオ撮影・PCの使用等はご遠慮下さい

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