リスクマネジメントの国際標準 |
受講区分 | 会場 |
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開催日時 | 2001-07-25(水) 13:30~16:30 |
講師 |
三井海上基礎研究所 主任研究員 後藤 和廣 氏 明治学院大学大学院・成蹊大学経済学部 非常勤講師 |
セミナー詳細 |
リスクマネジメントが様々な点から注目されている。乳製品の食中毒事件、タイヤのリコール問題、欠陥車のリコール隠し等では危機管理の不十分さが指摘されている。829億円もの賠償を命じた株主代表訴訟では銀行経営者のリスク管理責任も問われた。また、神戸大震災の反省からリスクマネジメント・システムの規格化が検討され、今年3月JISQ2000が定められたため、企業の関心も高まっている。リスクマネジメントの重視は日本にとどまらず諸外国でも見られる。イギリス、ドイツ、オーストラリア、カナダでは、企業がリスクマネジメントを行い、実践内容やその効果をアニュアル・レポート等で開示している。またリスクマネジメント規格が日本に先んじて定められている。しかし、リスクマネジメントの重視と言っても日本と諸外国とでは視点が異なっている。日本は危機管理の視点、すなわち損失の予防、軽減、早期回復等が重視されている。しかし、諸外国では、リスクマネジメント及び内部統制による企業価値の維持・向上の点が強調されている。このため、グローバルに事業展開している企業では、視点の異なるリスクマネジメント・システムの整備を検討するよう迫られる可能性がある。さらに、注目されているリスクマネジメントは、企業活動にマイナスとなる全要素を対象にすることから、今までの保険中心のリスクマネジメントと異なるため、取り組みにくい点がある。このセミナーではこうした不備な点の解決を狙い、日本の規格をベースに、イギリスの規格を使い補強し、国内外の基準を満たしたリスクマネジメント・システムの構築を目指す。さらに、具体的に収益管理や経費管理からリスクマネジメントを行うことで、実践し易いリスクマネジメントを提案する。 講義詳細 1.諸外国の企業リスクマネジメント重視の状況 2.日本のリスクマネジメントを巡る動向 (1)JISQ2001の制定と概要 (2)企業の動向、コンサルティング業界の動向 3.イギリスのコーポレート・ガバナンスとリスクマネジメント(内部統制) (1)取締役会の構成と権限 (2)コーポレート・ガバナンス重視の背景と整備の過程 (3)コンバインド・コードとターンブル・ガイダンス (4)リスクマネジメントの効果開示の実際 (5)BIS規格 PD6668規格の概要 4.リスクマネジメント・システムの国際標準を目指して (1)企業が自主的に決める企業リスクマネジメント (2)PD6668とJISQ2001の違い (3)PD6668によるJISQ2001の補強 (4)内部統制 (5)内部監査 (6)リスクマネジメントの(効果の)開示 5.企業(エンタープライズ)リスクマネジメントの理論とモデル (1)企業リスクマネジメントの概念、理論的な基礎 (2)企業リスクマネジメントの特徴 (3)企業リスクマネジメントのモデル 6.実践的な企業(エンタープライズ)リスクマネジメント(案) (1)リスクを各部門で「経費の増加」及び「収益の減少」要因として把握する (2)リスクを「計量化」を基準に3種類分ける (3)リスクマネジメント統括担当が全社合計のリスクを把握する (4)リスク対応の担当階層を決めマネジメントを実践する 7.質 疑 応 答 ※ 録音・ビデオ撮影等はご遠慮下さい |
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