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ソルベンシーⅡを巡る最新動向と保険会社への影響

ソルベンシー資本要件計算の標準モデルと内部モデル
本セミナーは終了致しました。
受講区分 会場
開催日時 2008-09-26(金) 13:30~16:30
講師 ガイ カーペンター株式会社
シニアバイスプレジデント
浜崎 浩一 氏

90年一橋大学経済学部卒業。同年日本生命保険相互会社入社、総合企画室配属。97年マーシュ(ニューヨーク)派遣。99年ニッセイ損害保険(現 ニッセイ同和損害保険)出向。05年スタンダード&プアーズ入社、同社金融サービスグループ上席アナリストとして日本・韓国の保険会社の格付け分析を担当。07年ガイ カーペンター入社、再保険ブローカー業務のほか、内部リスクモデルを用いた保険・再保険リスク分析サービスを担当し、国内およびアジアの保険会社向けに格付けアドバイス業務にも携わる。著書等として、『日本の金融業界2006』、『同2007』(共著、東洋経済新報社)、「国際再保険市場、変わる勢力図」(週刊東洋経済生保・損保特集号2006年版)、「損保会社は巨大地震に耐えられるか」(05年9月9日付S&Pレポート)、「保険会社のコーポレート・ガバナンス」(05年11月18日付S&Pレポート)、「3利源の開示で関心の高まる生保の利益配分問題」(06年9月22日付S&Pレポート)、「国際会計基準の導入が日本の保険会社に与える影響」(保険毎日新聞、06年10月27日号)、「日本の保険会社のリスクマネジメント」(07年2月23日付S&Pレポート)。

概要 EUでは、保険会社に対する新しいソルベンシー規制(ソルベンシーⅡ)を2012年までに導入することを目指して検討が進められている。ソルベンシーⅡで検討されている規制の枠組みは、保険監督者国際機構(IAIS)が打ち出している考え方と同じで、銀行業界の新BIS規制における「3つの柱アプローチ」と基本的に共通している。「3つの柱」とは、1)自己資本に関する定量的要件、2)監督活動、3)情報開示と透明性、を指す。
ソルベンシーⅡの第1の柱である自己資本要件は、過去3回の調査(QIS1~3)を経て全体的な枠組みが固まった。今年調査が行われているQIS4では、ソルベンシー資本要件(SCR)算出の標準モデルとしてモジュラー方式が採用されている。第2の柱に対しては、エンタープライズ・リスクマネジメント(ERM)の体制整備が効果的な対応策と考えられている。また、ソルベンシーⅡは、トータル・バランスシートの考え方に立つため、現在検討が進められている保険の国際会計基準における公正価値評価とも関係している。
本講演では、ソルベンシーⅡの検討体制などの概要を説明したうえ、SCR算出の標準モデルの全体像と主要なリスクモジュールのリスク量算出手法について解説を行う。また、保険会社の内部リスクモデルがSCR計算方式として認められる要件等を解説する。さらに、ソルベンシーⅡと保険の国際会計基準やERM、エコノミック・キャピタルとの関連についても言及し、国内のソルベンシーマージン規制の見直しとの関連を中心に、国内保険会社への影響を展望する。
セミナー詳細 1.ソルベンシーⅡの概要
   ・ソルベンシーⅡの検討体制と検討スケジュール
   ・Quantitative Impact Study(QIS)4の概要

2.ソルベンシーⅡと国際会計基準
   ・トータルバランスシート・アプローチ
   ・資産と負債の公正価値評価、自己資本の定義

3.ソルベンシー資本要件計算の標準モデルの概要と内部モデル
   ・標準モデルの全体構造、線形相関結合
   ・標準モデルの主要リスクモジュール
     (生保・損保引き受けリスク、資産リスク、カウンターパーティリスク、オペレーショナルリスク)
   ・内部リスクモデルの承認要件

4.ソルベンシーⅡとエンタープライズ・リスクマネジメント
   ・第2の柱とERM
   ・ERMとエコノミック・キャピタル

5.国内保険会社への影響

6.質疑応答/ディスカッション

【ストック・リサーチ経営研究セミナー】

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