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近時のJ-REIT運営上の諸問題と最新動向

近時のJ-REITの制度改正議論等を契機として
本セミナーは終了致しました。
受講区分 会場
開催日時 2011-04-27(水) 13:30~16:30
講師 森・濱田松本法律事務所
石橋 源也 弁護士

02年3月慶應義塾大学法学部法律学科卒業、05年10月弁護士登録(東京弁護士会)。森・濱田松本法律事務所にて主としてJ-REIT関連案件及び不動産アセットマネジメント関連業務を担当。J-REITの規制法対応のみならず、ファイナンス案件、不動産取引案件及びJ-REIT間のM&A案件と、J-REIT関連の法分野の案件について豊富な経験を有する。著作として、『一番安心できる 遺言書の書き方・遺し方・相続のしかた』(共著、日本実業出版社、07年)。09年4月より日本弁護士連合会高齢社会対策本部委員。10年4月より慶応義塾大学非常勤講師。

概要 2001年9月に2銘柄、時価総額2000億円強でスタートしたJ-REIT市場は2007年5月に時価総額7兆円弱に達したのを頂点に下降期に入り、再編等を経て、2010年12月現在は35銘柄、時価総額は3兆円を超える市場規模となっている。世界的金融危機の影響を受け、一時期相場が低迷を極めたものの、2010年2月以降は順次回復を続け、2010年12月に実施された日本銀行設置の基金による投資口の買取前後には東証REIT指数も1,000を越えるなど、復調の兆しも見て取れるところである。
また、2010年12月に公表された国土交通大臣の私的諮問機関である不動産投資市場戦略会議の報告書においても、個人投資家に対する普及・啓発と投資口価格の時価総額の引き上げが提言される等、関係者の関心も引き続き高い。
しかし、同報告書でも言及されているように、J-REITの現行制度においては、財務手法や資本政策が制約されている結果、リファイナンス・リスクへの対処や、投資口価格の低迷及び希薄化への対処が困難である等の問題をはじめ、運営上慎重な配慮を要する問題があり、その運営にあたっては、これまで高度の専門性が求められてきたところである。
もっとも、これらの問題点については、2010年12月に公表された「金融資本市場及び金融産業の活性化等のためのアクションプラン」において、投資信託・投資法人法制の課題の把握・見直しの検討が打ち出されたことから、2013年度までの制度整備の実施がうたわれる中で見直され、J-REITの運営にあたっての障害が緩和されるのではないかと期待が高まっている。
そこで、本講演では、かかる期待を受け、これまでのJ-REIT運営上の諸問題について整理するとともに、近時のJ-REIT運営上の諸問題や、以上のような制度見直しについての議論、税制改正等の最新状況をふまえ、検討する。
セミナー詳細 1.はじめに

2.J-REIT運営上の諸問題
   (1)なぜJ-REIT運営は困難なのか?
   (2)デット性資金の調達と運営上の諸問題
     ・REITのローンはSPCのローンと同視すべきなのか?
     ・金融機関からのローンその他資金調達の典型的ストラクチャーと固有のリスク
     ・デット性資金の調達のガバナンスはどうあるべきか? など
   (3)エクイティ性資金の調達と運営上の諸問題
     ・エクイティ性資金の調達における選択肢
     ・リーガルリスクを生じる各種のポイントと運営上の留意点
   (4)組入物件にまつわる運営上の諸問題
     ・REITで組入可能な「投資適格物件」とは?
     ・取得時デュー・ディリジェンスの「見落とし」と実務対応
     ・組入物件のストラクチャーの選択と実務対応
     ・リーガルリスクを生じる各種のポイントと運営上の留意点

3.近時のJ-REIT運営上の諸問題
   (1)組入物件取得又は譲渡に関する諸問題
     ・金融商品取引法下におけるウェアハウジングの活用可能性と検討すべき諸問題
     ・現物不動産にまつわる固有のリーガルリスク
     ・不動産に関する近時の重要な法令改正とその影響
   (2)組入物件賃貸に関する諸問題~マスターリーススキームに関する近時の問題点など
   (3)投資主総会運営上の諸問題~近時の総会の実務動向 など 
   (4)コンプライアンス上の諸問題~SESC検査の実務動向 など
   (5)資産運用会社の兼業にまつわる諸問題

4.J-REITのグランドデザインの見直しにおける議論の状況
   ~「不動産投資市場戦略会議報告書」(2010年12月公表)等に基づいて
   (1)経緯
   (2)現行制度上の問題点
   (3)検討されるべき制度改正の方向性
   (4)改正のスケジュール

5.その他J-REITにまつわる最新動向
   (1)平成22年金融商品取引法改正に係る政令・内閣府令の公表と実務対応
   (2)平成23年度税制改正大綱の影響

6.質疑応答/ディスカッション

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