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保険会社の資本政策と統合リスク管理態勢の評価・分析

本セミナーは終了致しました。
受講区分 会場
開催日時 2010-04-26(月) 13:30~16:30
講師 株式会社日本格付研究所
金融格付部 チーフアナリスト
(兼)格付企画部長
水口 啓子 氏

1986年上智大学大学院外国語研究科国際関係論専攻博士前期課程修了 同年JPモルガン入社 95年スタンダード&プアーズ入社 日本の生命保険、損害保険業界を中心に格付け業務を担当 その後、中央青山監査法人/プライスウォーターハウスクーパース、UBSウォーバーグ証券等を経て、2005年 日本格付研究所入社 保険会社の格付を担当

セミナー詳細 09年の金融危機の下、複数のわが国の保険会社が、自ら設定していたアラームポイント・リスクリミットに抵触した。海外では、多岐にわたるリスクを有した大手保険グループの中で、流動性の問題を抱え、相当の財務基盤の毀損を経験した事例も見受けられた。大規模で複雑なリスクを有する保険グループにおいて、グループに帰属する個々の保険会社のリスク・カテゴリーごとの管理のみでなく、グループ全体を網羅するリスク管理の枠組みを構築し、金融市場の状況を含めた事業環境の変化に応じてタイムリーかつ適切な対応策を採るに際して、リスク管理を核とした戦略策定の重要性がクローズアップされたと言えよう。保険監督者国際機構(IAIS)は従来から示している全社的なリスク管理(ERM)や保険グループ規制の枠組みなどに、金融危機の経験も踏まえた視点も織り込んできている。グローバルな流れである保険グループ監督も視野に入れた経済価値のソルベンシー規制、リスク管理の高度化を反映した内部モデル、ERMなどの動向に言及しながら、格付けアナリストとして、保険グループの分析・評価、リスク管理を核とした経営/財務戦略についての評価・分析などについて言及する。

講義詳細
1.金融市場混乱で顕在化した各社の想定を越えたリスク
 (1)ストレステストとリスク資本の考え方
 (2)コンティンジェンシー・プランにかかわる選択肢など

2.統合リスク管理の現状と課題など
 (1)資産・負債の管理の現状と課題
 (2)保険グループの統合リスク管理にかかわる課題など

3.IAISの動向 ~グローバルな流れを踏まえた我が国のソルベンシー規制の方向性
 (1)グループソルベンシー規制 ― 複雑なグループ構造が存在するケースも含む
   ①グループ監督のあり方と各事業会社の健全性の維持 ― 分散効果の考え方を含む
   ②グループ内の資本の流用可能性、資産の譲渡可能性 
   ③グループ内取引、資本ギアリングなど
 (2)ERM
 (3)資本の形態 ― 資本の質を含む
 (4)金融セクター内での整合性についての考え方など―バーゼルⅡ規制の動向も含む 

4.EUソルベンシーⅡの動向
 (1)QIS4について指摘される課題とQIS5の方向性
 (2)EUソルベンシーⅡとの同等性の要件など

5.ソルベンシー規制と国際会計基準との整合性と調整の余地
  - ベスト・エスティメイト、リスク・マージン、残余マージン、オウンクレジットの考え方を含む 

6.格付け会社の分析の視点 ~ グローバルな潮流を踏まえて
  - ERMの評価の観点、資本の充実度を含む保険グループの評価、資本の質の考え方など

7.質 疑 応 答   

※ 録音・ビデオ撮影・PCの使用等はご遠慮下さい

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