生命保険会社に規制環境の変化がもたらす事業機会とリスク ~海外事情を踏まえた格付けアナリストの視点~ |
受講区分 | 会場 |
---|---|
開催日時 | 2006-12-11(月) 13:30~16:30 |
講師 |
株式会社日本格付研究所 格付一部 金融グループ チーフアナリスト 格付企画部 ゼネラルマネジャー(兼) 水口 啓子 氏 1986年上智大学大学院外国語研究科国際関係論専攻博士前期課程修了 同年JPモルガン入社 95年スタンダード&プアーズ入社 日本の生命保険、損害保険業界を中心に格付け業務を担当 その後、中央青山監査法人/プライスウォーターハウスクーパース、UBSウォーバーグ証券等を経て、2005年 日本格付研究所入社 保険会社の格付を担当 |
開催地 | アルカディア市ヶ谷 (東京都千代田区九段北4-2-25) |
詳細 |
運用環境の好転も背景に、主要生保は着実に資本基盤を強化してきている。原資を蓄えてきた今、将来の収益基盤を築くべく、各生保が、どのように競争力の強化につながるビジネス・モデルを構築し、十分な内部管理体制を維持・強化して行くのか注目される。銀行窓販の全面解禁に加え、郵便局ネットワークが民間生保にも開放されることになれば、生保にとって新たな事業機会となる可能性がある。その一方で、保険金の不払いに対する行政処分や、保険商品の販売勧誘のあり方の検討の流れなかで、内部統制の強化が求められ、コンプライアンス・コストの増加が見込まれる。また、銀行のバーゼルIIにおける3本の柱と同様、グローバルな保険監督の流れから、ソルベンシー規制が見直され、各生保における高度な内部モデルの説明力が試される方向にある。本講座では、こうした規制環境の変化の下で展望される、規制環境の変化に伴う事業機会とともに事業リスクを、格付けアナリストの視点から考察する。その過程で、競争優位に立つ保険会社の戦略の特性を、欧米における事例等を踏まえて分析し、さらに想定される諸リスクに対する内部管理体制の評価にも付言する。 講義詳細 1.主要生保の現状と課題 (1)収支構造に支えられた支払い余力の改善 (2)収益・リスク管理体制の整備の課題 ~ 変額年金商品のリスク特性、リスク・キャピタルの考え方 ~ 終身医療保険の基礎率の妥当性、危険選択のあり方など (3)販売チャネルにかかわる課題 (4)「長生きリスク」への対応の展望など ~ 海外事例も踏まえて 2.銀行チャネルによる保障性商品販売の課題 (1)欧米における保障性商品販売の事例 (2)医的選択・契約保全のためのインフラ整備 (3)商品設計・プライシング/給付水準の工夫など 3.コンプライアンス体制の強化の課題 (1)英国における事例 ~ 適合性原則、説明義務遵守の実態 ~ 英国におけるコンプライアンス・コスト (2)保険商品の販売勧誘にかかわる制度への対応に際しての課題など 4.ソルベンシー基準など保険監督のあり方 (1)保険監督者国際機構(IAIS)におけるソルベンシー規制の動向と展望 (2)EUにおけるソルベンシーIIの動向と展望 (3)グローバルな規制の流れと各生保における高度な内部モデルのあり方 (4)グローバルな監督の枠組みの日本における規制への影響など 5.主要生保に関する分析の観点 ~ 伝統的生保、損保系生保、外資系生保等 6.質 疑 応 答 ※ 録音・ビデオ撮影等はご遠慮下さい |
お問合わせ |
株式会社セミナーインフォ セミナー運営事務局 TEL : 03-3239-6544 FAX : 03-3239-6545 E-mail : customer@seminar-info.jp |