<元金融庁検査官が解説>金融機関の不祥事の最新動向と処方箋

~健全な企業文化醸成のために求められることとは~
受講区分 会場
オンライン
開催日時 2022-08-04(木) 13:30~16:30
講師 有限責任監査法人トーマツ
渡邉 仁 氏 マネージングディレクター
今野 雅司 氏 マネージングディレクター

【渡邉 仁 氏】
(わたなべ ひとし)
元金融庁総合政策局リスク分析総括課 大手銀行モニタリング室長
経歴:金融機関での実務経験の後、金融当局において、銀行・保険会社等の検査・監督業務に長年にわたって幅広く従事。2021年7月金融庁総合政策局リスク分析総括課大手銀行モニタリング室長を最後に退職。同年8月から現職。金融庁在籍中はメガバンク、大手保険会社、地域金融機関等への数多くの金融検査・モニタリングにおいて主任検査官を務めた経験を有す。

【今野 雅司 氏】
(こんの まさし)
元金融庁検査局専門検査官
経歴:弁護士登録後、法律事務所にて企業法務や渉外法務全般に従事。米国ペンシルバニア大学ロースクール留学後、預金保険機構にて、金融機関の破綻処理に係る法整備・検討等を行うほか、組織内弁護士として組織内の法務・コンプライアンス全般に関与。2016年より金融庁検査局に在籍し、金融機関のガバナンス・コンプライアンスに関するモニタリングや、AML/CFTやコンプライアンスに関する指針の策定等に関与した後、2018年7月にトーマツ入社。

開催地 カンファレンスルーム(株式会社セミナーインフォ内)
概要 金融検査マニュアル等に基づく「ルールベース」のコンプライアンスは、膨大なルールを前提とする受動的な姿勢や「コンプラ疲れ」等の弊害を生じ、リスクの大小に応じた「リスクベース」の実効的なコンプライアンス・リスク管理が重要と指摘されています。
他方、金融機関における不祥事の発生状況をみると、法令等には違反しないが社会の要請に反するといったいわゆる「現代型不祥事」のみならず、顧客資産の横領等、法令等に違反することを認識しながら不祥事をはたらくいわゆる「伝統的不祥事」も依然として発生しています。
背景としては、上記のような「ルールベース」から「リスクベース」への変容に伴う影響が考えられるほか、顧客・社会の目線の高まり等により過去の事象も含めて不正が明らかとなり社会的問題に発展するケースがみられることや、コロナ禍及びこれに伴う在宅勤務等の影響による新たな不祥事の類型が発生している可能性も考えられます。
こうした不祥事を経験した金融機関には「企業文化」に問題があり、その防止には「健全な企業文化の醸成」が重要ということが指摘されますが、そもそも「企業文化」とは何なのか、「健全な企業文化の醸成」には具体的に何を、どのようにしたらよいか等につき、悩みを抱えている金融機関も多くいらっしゃいます。
本セミナーでは、金融機関の不祥事に関する当局の目線や最近の動向、健全な企業文化の醸成をはじめとする不祥事防止の対応策につき、金融当局・コンサルタントの双方の経験を有する専門家が解説していきます。

【推奨対象】
金融機関の法務・コンプライアンス部門、リスク管理部門、内部監査部門
詳細 1.当局目線からみる金融機関における不祥事の動向
(1)当局が関心を寄せる不祥事の類型
   ~具体的事例を中心に~
(2)具体的事例に対する当局の目線

2.近時の金融機関不祥事の動向
(1)最近の不祥事の分析
(2)コロナ禍による影響

3.金融機関が取り組むべき課題
(1)不祥事が起きる原因~不正のトライアングル
(2)内部統制の構築とその限界
(3)適切な予兆管理~職員の声の反映
(4)健全な企業文化の醸成

4.企業文化
(1)企業文化とは
(2)企業文化を形作る「3点セット」~行動規範・アンケート・研修
(3)心理的安全性の重要性と「落とし穴」
(4)外部の声の反映
(5)「アンラーン」の重要性

5.質疑応答
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