【会場受講】見えてきた決済の将来像/スマホ決済・銀行・キャッシュレス・デジタル通貨 ~決済インフラの基本から最新事情・そして近未来まで~ |
受講区分 | 会場 |
---|---|
開催日時 | 2020-07-03(金) 9:30~12:30 |
講師 |
帝京大学経済学部 教授 博士(経済学) 宿輪 純一 氏
セミナーインフォにおいて長年トップランクで講演頂いている「決済の第一人者」 博士(経済学)。麻布高校・慶應義塾大学経済学部卒業後、1987年富士銀行入行 1998年三和銀行に転職 2002年合併でUFJ銀行・UFJホールディングス等勤務、2006年合併で三菱東京UFJ銀行 企画部経済調査室、決済事業部等勤務、15年退職、帝京大学に奉職。兼務で2003年から東京大学大学院、早稲田大学、慶應義塾大学等で教鞭 財務省・金融庁・経済産業省・外務省・全国銀行協会等の金融・決済関係委員会に参加 |
開催地 | カンファレンスルーム(株式会社セミナーインフォ内) |
概要 | 一時は喧しかった「フィンテック」や「キャッシュレス」であるが、山は越えた感がある。政府は「フィンテック」導入を推進し、「キャシュレス戦略」ではポイント還元も行い、スマホ決済比率が高まった。そのスマホ決済も、6月のポイント還元が終了し、9月からは経済産業省から、総務省が引き継ぐような形で「マイナポイント」が還元される。しかし、縮小する感は否めず、6月末がスマホ決済の山となる可能性がある。キャッシュレス戦略のためにも財務省と日本銀行は「新紙幣・新貨幣」を導入する。「スマホ決済(QRコード決済)」も一時は20社以上がひしめきあっていたが、ネット企業系の4社に絞られてこよう。メガバンクではみずほ銀行の「Jコイン」がある。スマホ決済については、最終形の「スーパーアプリ」での囲い込みまで、消耗戦で赤字が続く。 そもそも、スマホ決済という言葉はなく、「キャシュレス決済」とは前払い(電子マネー)、即時(デビットカード)、後払い(クレジットカード)の3種である。スマホにカメラが付いているので「QRコード」の読み込みが可能になったが、実質は、電子マネーとクレジットカードである。このキャシュレス戦略の本当の目的(結果)はクレジットカードの使用増強である。 「デジタル通貨」の議論も盛んだが誤解も多い。中国人民銀行は導入する予定だが、先進国の中央銀行はできない。Facebookの「リベラ」についてもデジタル通貨でも、暗号資産ではなく、特に変革は起きない。「銀行」は少子高齢化・低金利政策のため収益低下傾向が続き、リテール部門を縮小せざるを得ない。「ATM」も相互開放を始める。特に「地方銀行」の統合が進み、「営業改革」が進む。銀行のそのような動きの受け皿になるのが「フィンテック」系企業である。「資金移動業者」も送金金額によって複数の区分が導入される。銀行法に基づく銀行による送金手数料もチェックが入る。 当局は銀行や資金移動業者やフィンテック系企業などに「資金洗浄(マネーロンダリング)」を最優先に対応しているが、本人確認や暗号資産(仮想通貨)を始めとして、いまだに課題が残る。キャシュレス戦略の目的の一つには資金洗浄と脱税防止もある。「電子記録債権」(Tranzax)や「電子契約の電子記録債権化」(Le-Techs)が、赤字中小企業への貸出しの新たな切り口になる可能性が大きい。 大きく動く決済インフラの基本から最新情報、そして近未来まで、セミナーインフォにおいてトップランクで長年講演いただき、現在も「金融」の改革を推進している決済の第一人者が登壇します。 |
詳細 |
―『決済インフラ入門[2020年版]』(東洋経済新報社)を活用する― 1.大きな潮流 (1)金融大原則 (2)電子化・取締強化・集中化 (3)資金洗浄(マネーロンダリング) (4)暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン(分散台帳)技術 (5)キャシュレス戦略 (6)ポイント還元 (7)マイナポイント還元 (8)タンス預金 (9)新紙幣・硬貨導入 2.フィンテック (1)改訂銀行法 (2)改定資金決済法 (3)資金移動業者:複数設定 (4)暗号資産(仮想通貨) (5)暗号資産先進国:日本 (6)金融行政方針 (7)金融高度化 3.決済の基本 (1)為替と決済 (2)決済システム (3)中央銀行 4.現金系決済 (1)現金 (2)新紙幣・新貨幣 (3)デジタル通貨(中国人民元) (4)暗号資産(仮想通貨) (5)電子マネー (6)企業通貨(ポイント) (7)外国通貨 (8)アリペイ・ウィーチャットペイ・銀聯カード (9)スマホ決済 (10)QRコード・バーコード (11)ATM 5.口座振替系決済 (1)口座振替 (2)ペイジ― (3)デビットカード (4)クレジットカード (5)決済代行会社 6.銀行間決済(決済システム) (1)新日銀ネット (2)全銀ネット・24時間化(モアタイムシステム)、全銀EDIシステム、第8次全銀システム (3)外為円決済システム (4)電子手形交換所 (5)電子債権記録機関:Tranzax (6)電子契約電子化:Le-Techs (7)CMS・TMS (8)ゆうちょ銀行 (9)セブン銀行 7.外国海外決済(決済システム) (1)米国(Fed NOW) (2)欧州/英国・Faster Payment (3)CLS銀行/SWIFT新サービスgpi (4)特別目的事業体(SPV) (5)中国 (6)香港決済インフラ 8.証券決済(決済システム) (1)国債(T+1)および株式(T+2)の決済期間短縮 (2)日銀ネット香港接続 9.決済リスク (1)地銀を始めとした金融危機 (2)グローバルなシステム上重要な銀行 (3)ヘルシュタットリスク (4)大手金融機関・GAFAへの制裁 (5)SWIFT・暗号資産ハッキング 10.近未来の決済インフラ (1)フィンテックの目的 (2)システム統合 (3)システムのクラウド化:MUFGショック (4)システム障害 (5)改革のスピード (6)日本円・日本国債 (7)銀行・金融機関の価値(信用) 11.質疑応答 ※ 録音、ビデオ・写真撮影、PCのご使用等はご遠慮ください |
お問合わせ |
株式会社セミナーインフォ セミナー運営事務局 TEL : 03-3239-6544 FAX : 03-3239-6545 E-mail : customer@seminar-info.jp |