これからのシナリオ分析・ストレステストに求められる実務と邦銀への示唆 ~気候変動リスク(TCFD)、リスクアペタイト・フレームワーク(RAF)、モデルリスク・ガバナンスへの対応~ |
受講区分 | 会場 |
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開催日時 | 2020-04-03(金) 13:30~16:30 |
講師 |
有限責任あずさ監査法人 山本 卓司 氏 テクニカルディレクター 田中 康浩 氏 マネジャー
【山本 卓司 氏】 |
開催地 | カンファレンスルーム(株式会社セミナーインフォ内) |
概要 | 米国・欧州の主要行は、リーマンショック以降、当局ストレステストの実施が求められる中、モデルリスクに係るガバナンス態勢を整備することで、伝統的な信用・市場リスク領域における「リスク管理技術」の高度化を図ってきました。そうした「リスク管理技術」の高度化に目途が付いた今、その技術を非伝統的な分野にも活かす動き(例:シナリオ分析・ストレステストの枠組みで気候変動リスクを分析・把握)やその技術を維持しつつコスト削減等の観点で関連業務を効率化する動き(例:ストレステストプロセスの一部自動化やモデル検証業務の第3者へのアウトソース)が見られています。 本セミナーでは、まず、昨今欧州を中心に盛んに議論されている気候変動リスクについて、欧州等の主要行がどのようにシナリオ分析・ストレステストを通じて、分析・戦略策定・リスク管理を行っているのかを、FSBの下に組成されたTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures<気候関連財務ディスクロージャータスクフォース>)やこの分野のフロントランナーであるBOE(英国中央銀行)の取組み等を紹介しつつ、概説します。また、予想信用損失型の引当を導入する動きが世界的に進み、本邦でも金融検査マニュアル廃止後の引当に関する検討が行われる中、フォワードルッキングな引当やリスク管理の基となるシナリオ分析・ストレステストやリスクアペタイト・フレームワーク(RAF)についても、米国・欧州の主要行の事例を紹介しつつ、その過程で直面している課題の整理を試みます。その上で、シナリオ/モデル分析のベースとなるモデルリスク・ガバナンスについて、最新のKPMGサーベイやKPMGの海外オフィスとの意見交換等を通じて得られた知見を元に、米国・欧州の主要行の取組み事例を解説します。各テーマにおいては、今後の邦銀実務への示唆についても議論します。 |
詳細 |
1.「リスク管理技術」の高度化とその活用/効率化に向けた重要論点 (1)ストレステスト (2)予想信用損失会計(CECL: Current Expected Credit Loss/IFRS9) (3)気候変動リスク (4)モデルリスク・ガバナンス 2.気候変動リスク管理(TCFD等)への対応 (1)TCFDで要求される気候変動リスクの分析と開示 (2)「移行リスク」及び「物理的リスク」のシナリオ分析手法・先進的取組み事例 (3)気候変動リスク管理に係るBOE・PRAの着眼点 (4)BOEの銀行等向けストレステストシナリオ/保険会社向けストレステストの概要 3.ストレステストとリスクアペタイト・フレームワーク(RAF)の活用 (1)監督上のストレステストに関する論点 (2)予想信用損失会計(CECL/IFRS9)導入に際しての課題 (3)グローバルの業界動向と実務的論点 (4)シナリオ分析とRAFへの活用 4.海外におけるモデルリスク・ガバナンスの動き (1)モデルリスクに係るガイダンス(Fed/OCCガイダンス等)の概要 (2)本邦と米国・欧州との「格差」 (3)米国・欧州の主要行の最新の取り組み (4)業務効率化の動き(モデル検証業務の第3者へのアウトソースを中心に) 5.質疑応答 ※ 録音、ビデオ・写真撮影、PCのご使用等はご遠慮ください |
お問合わせ |
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