不動産再開発における法的リスクの分析

~土壌汚染・地中障害物、建築トラブル等に関する予防法務~
受講区分 会場
開催日時 2017-06-23(金) 9:30~12:30
講師 牛島総合法律事務所
パートナー
井上 治 弁護士

1986年北海道大学法学部卒業 91年弁護士登録 98年ニューヨーク州弁護士登録 2000年ニューヨーク大学ロースクール法学修士課程修了 04年より慶應義塾大学法科大学院非常勤講師 不動産取引、土壌汚染・地中障害物訴訟、M&A取引における環境法デューデリジェンスなどを担当 13年10月に裁判上の和解が成立した独立行政法人都市再生機構と三菱製紙株式会社間の訴訟(機構側)など、多数の不動産取引・紛争処理案件を手がけている
著書:「不動産再開発の法務」商事法務2017年1月、「リスク判断のためのコスト分析 第2回 環境規制違反等」ビジネスロー・ジャーナル2013年10月号、「土地売主の逆転勝訴! 土壌汚染最高裁判決」ビジネス法務2010年11月号(中央経済社)特集「最新ビジネス判30」、「土壌汚染対策法改正案」ビジネスロー・ジャーナル2009年6月号、「リスク判断のための紛争解決コスト分析」他

開催地 カンファレンスルーム(株式会社セミナーインフォ内)
概要 現在の不動産再開発を巡る状況として、2020年の東京オリンピック開催に向けた動きや、高経年マンションの増加に伴う建替えに向けての動き、あるいは、工場の集約や海外移転に伴う工場跡地の開発に関する動きなどがあります。
プロジェクトの中には、豊洲移転問題などでみられるように、土壌汚染リスクが現実化し、事業の遅延やコスト増加が発生するケースもあれば、大幅な事業内容の変更や事業中止に至ったりするようなケースもあります。また、建物建築の過程で深刻な瑕疵(不具合・欠陥)が発覚し、マンション分譲後にも関わらず建築確認が取り消されたり、後にマンションの建替えが必要となったりする事案も相次いでいます。
しかし、不動産再開発の過程で紛争となった様々な例を見てみると、典型的に発生するリスクには一定の傾向があることが分かります。そこで、本セミナーでは、不動産再開発に携わる実務家の方向けに、不動産再開発に伴う法的リスクを概観した上で、中でも深刻化しやすい土壌汚染・地中障害物や建築トラブルに関する問題点を例に、実例に基づいて、どうすれば効果的にリスクを予防できるのかというポイントについて、分かりやすく解説します。
詳細 1.不動産再開発と法的リスクの概観
(1)不動産デューデリジェンス(法的調査・物理的調査)
(2)不動産取得・賃貸借交渉
(3)マンション建替え
(4)再開発の事業手法(容積率緩和、区画整理、市街地再開発)
(5)建築紛争・近隣住民との紛争

2.土壌汚染・地中障害物
(1)土壌汚染・地中障害物に関する法的リスク
  (a)土壌汚染・地中障害物のリスク評価
  (b)土壌汚染調査の手法(調査の際の留意事項及び調査の限界)
  (c)具体的な調査項目と紛争リスク
 (特定有害物質、ダイオキシン類、産業廃棄物、埋蔵文化財、アスベスト、PCB、油類)
(2)契約実務(紛争予防のための契約のまとめ方)
  (a)瑕疵(不具合・欠陥)の定義(何が瑕疵にあたるのか)
  (b)瑕疵担保責任制限
  (c)契約解除
  (d)表明保証
  (e)売主による汚染・障害調査・除去義務
(3)問題が発生した場合の交渉術(トラブルの深刻化を避けるためのポイント)

3.建築瑕疵
(1)建築に関する法的リスク
  (a)瑕疵(不具合・欠陥)に関するトラブル
  (b)追加・変更工事に伴う報酬請求等を巡るトラブル
(2)契約実務(紛争予防のための契約のまとめ方)
  (a)建築工事に関する設計・請負・監理契約の締結及び実行
  (b)建物の瑕疵(不具合・欠陥)の内容ごとにみた法的リスク
   (軟弱地盤・液状化、構造、耐火性能、漏水、非構造部材(天井等)、有害物質の使用・含有)
  (c)契約内容の特定および追加・変更工事に関する法的リスク
(3)問題が発生した場合の交渉術(トラブルの深刻化を避けるためのポイント)

4.質疑応答 ※ 録音、ビデオ・写真撮影、PCの使用等はご遠慮ください
お問合わせ 株式会社セミナーインフォ  セミナー運営事務局
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