保険契約上の暴排条項に基づく重大事由解除の理論と実務 ~その議論の現状と行方~ |
受講区分 | 会場 |
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開催日時 | 2016-02-29(月) 13:30~16:30 |
講師 |
プロアクト法律事務所 パートナー 大野 徹也 弁護士 明治大学政治経済学部卒業、2001年弁護士登録 都内法律事務所勤務を経て、07年にアフラック(アメリカンファミリー生命保険会社)に社内弁護士として入社し、法律顧問職としてコンプライアンス態勢整備等に従事する 13年プロアクト法律事務所入所 現在、日弁連民事介入暴力対策委員会事務局次長、東京弁護士会民事介入暴力対策特別委員会副委員長、日本保険学会会員 保険暴排に関する論稿として、「生命保険分野における暴力団排除の方策に関する契約法的観点からの検討」(NBL№930-931号、2010)、「暴力団組幹部を共済契約者とする共済金請求を認容した裁判例について」(NBL№1020号、2014)、「反社会的勢力との間の生命保険契約の解消の方策と留意点」(金融法務事情2011号、2015)など |
開催地 | カンファレンスルーム(株式会社セミナーインフォ内) |
概要 | 近時、保険契約上の暴力団排除条項(暴排条項)の法的有効性を巡る議論・研究が活発化している。保険契約上の暴排条項は、保険法に限定列挙された重大事由解除の解除事由の一類型として位置づけられているが、講師の知る限り、保険契約上の暴排条項ないしこれに基づく重大事由解除の法的有効性について判断を示した公刊物掲載の裁判例は存しない。しかし、上記の議論・研究の状況や、関係遮断が進展するにつれて法的リスクが相対的に高い案件が積み残されつつある現状、そして、反社会的勢力排除を巡る社会情勢が、いわば“調整局面”を迎えている現状に鑑み、今一度、暴排条項の法的有効性を巡る理論的な課題を検討し、その課題や社会情勢を見据えた解除権行使の今後のあり方について、再検討する必要があるものと思われる。そこで本講座では、保険契約上の暴排条項に基づく重大事由解除にスポットをあて、その理論的な課題や議論の行方について検討するとともに、実務での取り組みのあり方について、考えてみることとしたい。 |
詳細 |
1.保険業界における暴力団排除 (1)近時の暴力団情勢 (2)保険会社による暴力団排除を取り巻く環境 2.暴排条項に基づく重大事由解除の法的有効性を巡る議論の現状 (1)重大事由解除及び暴排条項の一般的な理論的位置付け (2)暴排条項の法的有効性を巡る近時の議論・研究 (3)議論・研究が保険実務に与える影響と考え方 3.反社会的勢力排除を巡る社会情勢の変化と保険実務への影響 (1)政府指針の要請と暴排条例の要請の差 (2)金融庁の監督水準と警察による情報提供の現状 (3)個人の離脱支援、企業のホワイト化、という視点 (4)新たなパラダイム~「反社会的勢力排除」から「反社会的取引排除」へ~ (5)調整局面の展開と保険実務への影響 4.喫緊の課題~「募集資料・申込書の改訂」 5.保険契約を取り巻く諸要素と解除判断 (1)契約当事者のいずれが反社会的勢力であるか ~契約者、被保険者、受取人、その他~ (2)契約種類 ~生命保険、損害保険、第三分野保険、その他~ (3)契約期間の長短 ~終身、1年定期、長期定期、契約成立からの経過期間~ (4)契約当事者の属性の種類 ~暴力団員、共生者、親族~ (5)暴排条項の導入経緯 ~契約当初からの条項導入、更新による条項導入~ (6)保険事故発生の有無 ~保険事故発生前の判明、保険事故発生後の判明~ (7)反社会的勢力が契約当事者となった経緯 ~契約当初からか、契約者変更や受取人変更によるか~ (8)募集プロセス ~募集文書上の表記、申込書上の表記~ 6.質疑応答 ※録音、ビデオ・写真撮影、PCの使用等はご遠慮下さい |
お問合わせ |
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