排出権取引の現状と法的論点 事業会社と金融機関にとっての注意点、基礎知識からリスク分析や排出権ファンドの組成まで |
受講区分 | 会場 |
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開催日時 | 2005-11-22(火) 13:30~16:30 |
講師 |
森・濱田松本法律事務所 武川 丈士 弁護士 95年司法試験合格。96年東京大学農学部卒業。98年弁護士登録(東京弁護士会)。02年カリフォルニア大学デービス校ロースクール卒業。03年カリフォルニア州司法試験合格。02年から03年、Morgan, Lewis & Bockius法律事務所(New York)で執務。03年から04年、 三井物産株式会社法務部出向。海外プロジェクトファイナンス及び排出権取引に関する法務に従事する。04年、森・濱田松本法律事務所に復帰。不動産・債権の流動化・証券化取引、事業の証券化(Whole Business Securitization)、PFI・プロジェクトファイナンス、企業買収ファイナンス等の金融分野に加え、排出権取引関連業務に従事。近時、排出権取引の法的側面に関して多数の論文を発表している。論文等として、「動き出した国内排出権取引」(NBL814号25頁)、「排出権取引に関する法的考察(1)(2)(3)」(共著、NBL 808号47頁、809号41頁、810号82頁)、「Project bonds offer new financing option」(International Financial Law Review, 2005)、「共有不動産の流動化スキームと法的諸問題」(共著、季刊債権管理97号82頁)。 |
概要 | 京都議定書の発効により、排出権取引に対する関心が高まっている。我が国でも事業会社や商社を中心に排出権の取得に向けた動きが加速しており、金融機関も排出権事業に進出する意欲を見せている。しかし、こうした動きとは裏腹に、排出権に関する法的な分析検討は進んでおらず、取引参加者もどのような法的・制度的リスクを負担しているのか、必ずしも理解している訳ではないのが現状ではないかと思われる。 本講演は、商社への出向経験を含めて排出権取引関連の実務に携わってきた講師の立場から、その基礎から応用までをわかりやすく解説するものである。 まず、排出権・排出権取引とはどのような考え方なのかという基本的な点につき、法的視点から解説を加えると共に、排出権取引の基本的な制度的枠組みを整理・紹介し、国内外の排出権・排出権取引の現状について解説する。 次に、排出権取引に伴う法的・制度的リスクの具体的な内容、法的インフラ整備の状況及び今後の課題について解説する。法的インフラ整備に関しては、特に金融機関が排出権取引を行うことに伴う業法上の問題点についても検討を加える。また、会社法の制定、LLP制度の創設、信託業法の改正等といった最新の法改正の動向も踏まえ、排出権ファンドの組成方法についても検討を加え、これに伴う法的問題点の指摘及び今後の方向性について解説する。 |
詳細 |
1.排出権取引とは何か (1)排出権取引の基本的な考え方 (2)排出権取引の制度的枠組み 2.排出権取引の現状 (1)国際的な排出権取引 (2)海外における排出権取引 (3)日本における排出権取引 3.京都議定書に基づく排出権取引に関連するリスク (1)京都議定書・マラケシュアコードの概要 (2)法的・制度的リスクの内容 (3)我が国における法的インフラの整備状況及び課題 4.国内排出権取引に関連するリスク (1)国内排出権制度の概要 (2)法的・制度的リスクの内容 (3)法的インフラの整備状況及び課題 5.金融機関による排出権取引に対する業法上の規制 (1)銀行による排出権取引(現物取引、排出権デリバティブ等の取引、取引仲介等)の銀行法上の位置付け (2)証券会社による排出権取引(現物取引、排出権デリバティブ等の取引、取引仲介等)の証券取引法上の位置付け 6.排出権ファンドの組成方法 (1)会社法制定、LLP制度創設とその活用 (2)信託業法改正による影響 (3)今後の方向性 7.質疑応答/ディスカッション 【ストック・リサーチ経営研究セミナー】 |
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