戦略的事業売却のプロセスと売却価格最大化の手法 売り手サイドの戦略的デューデリジェンスと売却プロセスへの活用 |
受講区分 | 会場 |
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開催日時 | 2007-10-12(金) 13:30~16:30 |
講師 |
株式会社KPMG FAS ディレクター 関口 美奈 氏 KPMGトランザクションサービス部門のディレクター。93年にアーサーアンダーセン(ダラス事務所)に入社。96年10月に帰国後は、朝日監査法人(現 あずさ監査法人)グループにてM&A関連業務に従事する。06年1月よりKPMG FASに移籍し、ストラテジック・コマーシャル・インテリジェンスグループを立ち上げ、事業会社、PEファンドならびに各種金融機関をクライアントとするコマーシャル・デューデリジェンス業務に従事。M&Aに係る対象会社の市場環境、競合環境、顧客動向に関する調査分析を行うとともに、対象会社の戦略オプション・レビューや事業計画の前提についての考察を行う。MBA(テキサス州立大学アーリントン校)、米国公認会計士(テキサス州)。 |
概要 | 日本のM&A市場は大きな変化の時を迎えている。 不採算事業の処理やいわゆる事業再生案件などはピークを超えた。将来成長の糧となる事業や企業の買収を望むストラテジック・バイヤーや潤沢な資金を背景に積極的投資を行うファイナンシャル・バイヤーの増加は目覚しく、いまやわが国のM&A市場は買い需要先行、売り手市場の局面となっている。 前向きなM&Aの時代に突入した今、例えば「儲かっているがノンコア」「儲かっているが戦略的適合性が低い」といった事業について前向きな事業売却の必要性を考えている企業は少なくなく、また、PEファンド等にとっての出口戦略の必要性などもあって、今後は「戦略的事業売却」が大きな課題となるといえる。戦略的事業売却はいわば、異なるオーナーや買い手の下、より高い付加価値を創造するものと位置付けられ、スタンドアロン価値を上回る売却価格の実現も可能となろう。 本講演では先ず、戦略的思考に基づく合理的な事業売却について、その背景や意義、売却の意思決定プロセスを紹介する。売却プロセスに関し、第一段階の現状把握として、売却対象事業・子会社に対する売り手サイドのデューデリジェンスについて説明し、その結果を以降の各ステップにおいていかに活用するかを解説する。さらに、売却プロセスにおける売却価格最大化のための留意点について、買い手の当初のオファー価格を大きく上回る売却価格実現に成功した複数のケースをとりあげつつ、具体的に解説することとする。 |
詳細 |
1.「戦略的事業売却」とは (1)戦略的事業売却の定義 (2)戦略的事業売却が求められる背景と意義 2.戦略的事業売却の意思決定プロセス (1)第1ステップ:現状把握 ~売却対象事業・子会社に対する戦略的デューデリジェンス、スタンドアロン価値算定 (2)第2ステップ:戦略的オプションの比較検討 ~完全/一部売却、IPO、JV 等 (3)第3ステップ:売却検討に必要な3つの要素の分析 ・タイミング ・実行可能性(買い手候補のリストアップと分析) ・価格 3.売却プロセスのコントロールによる売却価格の最大化 (1)プロセスコントロールの意義 ~"価格は自然につくのではなく、売り手がコントロールして買い手に「つけさせる」"という意識 (2)売却価格向上のための手法 ~「スタンドアロン価値」を上回る「価格」実現のために ・売却タイミングのコントロール ・買い手候補のコントロール ・売り方(相対/入札、一括/個別 等) (3)実行プロセス ・事前検討、事前準備 ・実行プロセス(データルーム、Q&A対応、マネジメント・インタビュー、交渉等)における留意点 4.ケーススタディ 5.質疑応答/ディスカッション 【ストック・リサーチ経営研究セミナー】 |
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