M&A・組織再編におけるプライシングの実際 TOBや株式対価型M&Aなどにおける価格決定の実証的分析から |
受講区分 | 会場 |
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開催日時 | 2009-05-20(水) 13:30~16:30 |
講師 |
株式会社ストライク 代表取締役 荒井 邦彦 氏 93年太田昭和監査法人(現 新日本監査法人)入社、94年一橋大学商学部卒業。法定監査、株式公開のコンサルティング、デューディリジェンスなどの業務を経験。99年M&A仲介会社、株式会社ストライクを設立、インターネット上に日本で初となるM&A市場「SMART」を創設し、80組以上のM&Aを仲介するほか、100件以上の企業評価に携わっている。著書等として『ケースでわかる 株式評価の実務』(分担執筆、中央経済社、08年)、『新株予約権と種類株式の実務』(第一法規、07年)、『企業法務戦略』(分担執筆、中央経済社、07年)、『ベンチャー企業のための使える会社法』(共著、税務経理協会、05年)、『創業者のかしこい選択 M&A』(イカロス出版、05年)のほか、執筆・講演等多数。公認会計士、税理士。 |
概要 | TOB件数が数年来一貫して増加し、企業価値と経営支配権を巡る法廷闘争も起こるなど、株主への配慮や取締役の説明責任の観点からTOBに伴う株式価値算定が注目を集めている。また、合併、株式交換、株式移転などの株式対価型M&Aでも企業評価の重要性は同様であり、近年では合併比率を巡り株主と経営陣の対立が生じる事案などもみられている。金融危機に端を発した景気後退、株価低迷の局面においてMBOや事業再生をも視野に入れたM&A、再編なども引き続き予想されるなか、株式価値の決定にも従来以上に関心が高まるものと考えられる。 こうした環境下にあって、株式評価あるいは企業価値評価の重要性が強く認識され、その実務も定着してきている。しかしながら実務上は例えば、買収プレミアムの「30%程度」やEBITDAマルチプルの「4倍程度」などと一般にいわれる数字に合理的な根拠があるのか、あるいは、例えばTOBと株式交換とではそもそもプレミアムの考え方が異なるのではないか、といった多くの疑問や課題が存在する。 本講演では以上のような問題意識に基づいて、M&A仲介の実務の最前線に関与し、市場の実情に精通する講師の視点から、株式価値決定の現状を検証することとする。 先ず、2006年から2008年までの3年間におけるTOB、株式対価型M&Aに関し、公表されている膨大なデータをもとに講師ら独自の分析により、第三者意見と実際の価格との関係、買収プレミアムやEBITDA倍率の実態を明らかにする。次いで、幾つかの特徴的な実例をとりあげ、公表情報に基づいて株式価格決定のプロセス等について経営戦略等の多様な側面から分析を加える。これらに基づいて、プレミアムの設定等のあり方や解釈に関する示唆を提示し、今後の実務に資することを目的とするものである。 |
詳細 |
1.企業価値評価の手法等(概論) 2.価格決定の現状 ~ 過去3年間におけるTOB、株式対価型M&A等の公表データに基づき、実証的に分析 ・採用されている評価方法は? ・第三者評価と実際の価格との関係は? ・買収プレミアム、EBITDA倍率は実際にはどのような水準か? 3.ケーススタディ ~ 個別案件の公表情報に基づいて価格決定のプロセス等を分析 ・案件の実施経緯 ・事業価値分析 ・価格決定~採用された手法、決定に至る議論や戦略的視点、事後の評価 など (ケース) (1)ソトーに対するスティール・パートナーズのTOB ~ 価格水準は適正だったのか? (2)テーオーシーのMBOとダヴィンチアドバイザーズの対抗TOB ~ 企業価値評価を巡る考え方の違いは? (3)東宝によるコマスタジアムのTOB ~ アセットアプローチの重要性 (4)大阪製鐵と東京鋼鐵の株式交換 ~ 交換比率を巡る議論と不成立の経緯 (5)HOYAとペンタックスの合併 ~ TOBからM&Aスキームへの変更とその比較分析 4.質疑応答/ディスカッション 【ストック・リサーチ経営研究セミナー】 |
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