電子記録債権制度を巡る最新の動向と実務上の留意点 シンジケートローン債権取引への活用を中心に、法施行後の最新の状況及び実務を踏まえて |
受講区分 | 会場 |
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開催日時 | 2010-06-14(月) 13:30~16:30 |
講師 |
長島・大野・常松法律事務所 澤山 啓伍 弁護士 04年東京大学法学部卒業。05年第一東京弁護士会登録。専門は、銀行法務及び企業法務全般。プロジェクトファイナンス、PFIファイナンス、買収ファイナンス(MBO、LBO)等を含むシンジケートローンについて、様々な金融機関に継続的に助言。電子記録債権を利用したシンジケートローン取引に関しても助言をしており、旬刊金融法務事情に、「シンジケートローン債権の譲渡の基礎理論と電子記録債権制度への適用(上)(下)」(共著、2008年10月15日号(1848号)、10月25日号(1849号))及び「電子記録債権制度を利用したシンジケートローン債権取引の実務上の諸問題」(共著、2009年9月25日号(No.1878))を発表。 |
概要 | 電子記録債権は、電子債権記録機関が作成する記録原簿上へ電子的な記録を行うことで権利が発生し、その内容が定められる、新しい類型の金銭債権である。電子記録債権法の施行から1年以上を経過して、既に電子債権記録業の第1号の指定も行われ、実際にサービスが開始されている。 電子記録債権の利用については、手形債権や売掛債権の代替、すなわち、いわゆる電子手形や電子記録債権版一括ファクタリングとしての利用方法が注目されている。これに加え、一部の電子債権記録機関では、シンジケートローン債権取引に電子記録債権制度を利用することにより、ローン債権の流動性向上を目指したサービスの提供も行おうとしているところである。 シンジケートローン債権について、健全な厚みのあるセカンダリー市場の存在が重要であることは度々指摘されてきたことであり、その流動性向上は、これまでも模索されてきた。しかし、民法における債権譲渡の対抗要件具備の不確実性や、動産・債権譲渡特例法との並立による問題、シンジケートローン債権の譲渡方法についての法的分析の未発達等により、その市場は、十分には発展してきていない。電子記録債権制度を用いたシンジケートローン取引は、このような状態に風穴を開けるものであり、これを利用することにより、今後シンジケートローン債権のセカンダリー市場は、大きく発展することが期待されている。 本講演は、シンジケートローン取引について豊富な実績を有し、かつ電子記録債権制度のシンジケートローン取引への適用について実務経験を踏まえた論文を発表している講師の立場から、電子記録債権制度の概要、立法経緯、現状等を簡単に確認したうえ、電子記録債権制度を利用したシンジケートローン取引の法的構成、契約内容及び注意点について、法施行後の最新の動向も踏まえて具体的に解説するものである。 |
詳細 |
1.電子記録債権制度(概論) ~立法経緯と目的、制度の概要 2.電子記録債権のメリット及び比較 3.全銀協及び各メガバンクによる電子債権記録機関の構想 (1)全銀協 (2)三菱東京UFJ銀行(JEMCO) (3)みずほ銀行 (4)三井住友銀行 (5)その他 4.手形債権・売掛債権への利用 5.高流動性シンジケートローンへの活用 (1)法的構成 ・高流動性シンジケートローンとは ・シンジケートローン債権の譲渡の基礎理論 ・電子記録債権制度を使うことによるシンジケートローン債権譲渡取引の安定 (2)契約内容 ・電子記録債権シンジケートローン契約の構成及び内容 ・電子記録債権の発生記録・譲渡記録・支払等記録の方法及び手続 ・記録機関との利用契約の内容・口座間送金決済契約の内容 (3)注意すべき点 ・根抵当権の被担保債権の範囲の問題 ・電子記録シンジケートローン債権の相殺と支払等記録 ・エージェントの役割及び責任 6.質疑応答/ディスカッション 【ストック・リサーチ経営研究セミナー】 |
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