金融制度改革におけるバーゼルⅡ及びバーゼルⅢの最新の動きと信用リスク管理への今後の影響 IFRSによる格付制度の対応に関する問題を交えて |
受講区分 | 会場 |
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開催日時 | 2010-11-02(火) 13:30~16:30 |
講師 |
有限責任監査法人トーマツ 金融インダストリーグループ シニアマネジャー 八ツ井 博樹 氏 慶應義塾大学商学部卒業。エモリー大学ゴイズエタビジネススクールMBA。金融機関、金融ソフトウェアベンダー、大手監査法人系コンサルティング会社を経て、07年に監査法人トーマツ入社。日本証券アナリスト協会検定会員。スコアリングモデルおよび信用格付制度設計・検証、パラメータ推計を中心に信用リスク管理高度化に関するアドバイスを幅広く実施している。著書等として『バーゼルⅡ対応のすべて』(共著、金融財政事情研究会、08年3月)、「信用格付制度における景気循環を加味した長期デフォルト確率予測の可能性」(週刊金融財政事情、08年5月19日号)、「スコアリングモデルはなぜ当たらなくなったのか」(週刊金融財政事情、09年3月9日号)、「流動性規制と地域金融機関のマーケティング戦略」(週刊金融財政事情、10年8月16日号)。 |
概要 | 2009年12月のバーゼル銀行監督委員会による市中協議文書の公表など、バーゼルⅡ規制改訂を巡る、近時の目まぐるしい動きのなかで、いわゆる「バーゼルⅢ」(ここでは、銀行セクターの強靭性強化及び流動性規制を総称して言う。)は早ければ2012年にも実施が見込まれ、その対応の必要性が現実味を帯びてきた。バーゼルⅢではバーゼルⅡを前提として、若干のマイナーチェンジを含みつつ、新たな要件を追加的に求める建付けとなり、金融機関は「バーゼルⅡ+バーゼルⅢ」への対応を求められることが必至である。また、バーゼルⅢへの対応のタイミングにおいては、IFRS(国際財務報告基準)への対応とほぼ同時になることも見込まれている。 こうした状況下にあって、市中協議文書と、それ以降の2010年6月のG20カナダサミット、7月のバーゼル委員会の修正案公表といった改訂への新たな動き、また、11月のG20ソウルサミット、12月にも公表が予想される新たな規制案など、今後を含めた最新の動向に対する理解と注視とともに、これらへの対応の検討がいよいよ重要な段階にある。 本講演では、以上のような背景を踏まえ、信用リスク管理等の今後の実務を念頭に、信用格付制度におけるバーゼルⅡの本質を改めて理解するとともに、バーゼルⅢがもたらす影響、IFRS時代を控えた信用格付制度について議論、検討するものである。なお、2010年9月に予定されるバーゼル委会合の結果など、講演時点までの状況の変化については、必要に応じ、可能な範囲において反映させることとする。 |
詳細 |
1.バーゼルⅡ規制下におけるこれまでの対応(再確認) (1)内部格付制度の構築 (2)パラメータの推計 (3)信用VaR計測とストレス・テスト (4)残された課題 2.「バーゼルⅢ」規制による新たな要求 (1)銀行セクターの強靭性の強化 (2)流動性規制 (3)その後の修正案(2010年7月バーゼル委員会)など (4)自己資本規制と流動性規制の両立 3.IFRS時代の内部格付制度の展望 (1)信用格付制度の展望(PIT+TTC格付制度の導入) (2)パラメータ推計の展望 4.規制対応を経営管理へ活用するための試案 (1)自己資本管理戦略 (2)運用ポートフォリオ戦略 (3)調達ポートフォリオ戦略 (4)規制対応とマーケティング・マネジメント 5.質疑応答/ディスカッション 【ストック・リサーチ経営研究セミナー】 |
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