保険会社と消費者保護 消費者関連法に係る最新動向を含む法制度の横断的理解、実務対応上のポイント、近時の裁判例からの示唆など |
受講区分 | 会場 |
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開催日時 | 2010-11-26(金) 13:30~16:30 |
講師 |
弁護士法人中央総合法律事務所 パートナー 錦野 裕宗 弁護士 弁護士法人中央総合法律事務所 稲田 行祐 弁護士
【錦野弁護士】 |
概要 | 本講演では、保険会社の近時の業務運営において、最大の重要課題である消費者保護に焦点を当てる。 保険契約者等いわゆる消費者は、自立した権利主体又は取引の相手方であるが、一方で保険会社との間には、情報力・交渉力の点で格差が存在する。この格差を是正し、消費者が自己責任のもと自らのニーズに合致した保険商品を選択購入しうる環境を整備するため、保険会社が遵守すべき多くの法規制が存在することとなっている。行政法規たる保険業法のみならず、消費者契約法、金融商品販売法及び保険法といった私法分野においても、消費者関連法の整備は絶えず進展している。さらに、近時、消費者団体訴訟や金融ADR等の消費者との間の新しい紛争解決制度も創設された。 これらの流れは、保険会社に対し何を求めるものか? それは真に消費者と向き合うことである。従前は、保険業法、監督官庁等の行政指導を遵守することは、消費者との関係においても正にセーフハーバーの機能を有していた。現在でもその遵守は保険会社にとって必要であることは論を俟たないが、もはやセーフハーバーではない。保険会社と消費者との関係は、監督官庁を挟んだ間接的なものから、直接的なものへ、既に変化したのである。消費者契約法に基づき保険約款の有効性を否定する裁判事例などは、その顕著な表れであろう。加えて、法律論や専門用語等を盾にすることも許されず、保険会社は真に消費者と向き合うことを余儀なくされている。 この現状を具体的に認識することは、今や極めて重要である。本講演では、まず保険会社が遵守すべき消費者関連法、金融ADR制度等の新しい紛争解決手段、特筆すべき裁判事例等について、網羅的に整理・確認する。そして、適宜、実務対応上のポイントを解説するとともに、保険会社が真に消費者と向き合うに際し、何をなすべきかについて検討することとする。 |
詳細 |
1.契約締結過程(保険募集)において遵守すべき消費者関連法 (1)保険業法上の情報提供義務・適合性原則等 (2)私法における情報提供義務等の消費者保護の法理 ~消費者契約法・金融商品販売法等を含む (3)近時の裁判事例等から得るべき実務上の留意点 ~情報提供義務違反による損害賠償が争われた事例等 2.契約内容(約款)に関して遵守すべき消費者関連法 (1)保険業法 ~約款の認可制度とその限界 (2)消費者契約法、保険法等の民事実体法が導く約款条項の無効 (3)近時の裁判事例 ~無催告失効条項を不当条項とする裁判例等が示す示唆 (4)債権法改正による影響 3.新しい紛争解決手段への対応 (1)消費者団体訴訟制度 ~他業態の裁判事例等から学ぶべきこと (2)金融ADR制度 ~金融ADR手続での実務対応に係る具体的ポイント解説 4.総括 5.質疑応答/ディスカッション 【ストック・リサーチ経営研究セミナー】 |
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