地震等の大規模災害や非常事態と金融機関 オペレーショナルリスク管理として何が求められるか |
受講区分 | 会場 |
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開催日時 | 2011-06-24(金) 14:00~17:00 |
講師 |
有限責任監査法人トーマツ 金融インダストリーグループ シニアマネジャー 小西 仁 氏 慶應義塾大学経済学部卒業。情報システムベンダーにおいて金融機関向け情報システム関連を担当の後、大手監査法人系コンサルティング会社を経て、07年に有限責任監査法人トーマツ入社。日本証券アナリスト協会検定会員。テクニカル・エンジニア(ネットワーク)、米国公認会計士合格。金融機関のリスク管理高度化に対するアドバイス、リスク管理態勢構築支援及び内部監査支援を幅広く実施している。主な著書(共著)は『バーゼルⅡ対応のすべて』(金融財政事情研究会、08年3月)。 |
概要 | 本講演では、東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故の一連の事象・対応を振り返り、それが金融機関のオペレーショナルリスク管理にどのように結びつくのか、現状のオペレーショナルリスク管理手法の効果的な点、不十分だった点を洗い出し、どのように活かせるのかを考察する。さらには、今後のオペレーショナルリスク管理における規制の推測される方向性を考察する。 オペレーショナルリスク管理は、バーゼル規制、ソルベンシー規制など国際的な議論から導入されたものであり、既存の事務リスク・システムリスクの区分の方がなじみやすいと捉えられることもある。確かに平時の管理であれば部署ごとの対応で切り抜けられることが多い。しかし、今回の大震災においては多店舗の倒壊、通信インフラの途絶等が発生するなど事務やシステムといった部署の単位で解決できる問題ではなくなっていた。 本講演においては、このような複合的大規模事象にどのように備え(リスク管理)、どのように対応するのか(危機管理)を事前に想定し、「想定外」をなくしていく活動であるオペレーショナルリスク管理をもう一度捉え直し、オペレーショナルリスク管理のあり方を整理していくこととする。 |
詳細 |
1.東日本大震災による金融機関への影響 (1)直接的な影響 ~システムほか金融機関自身、顧客 など (2)間接的な影響 ~経済活動への影響 など 2.これまでのオペレーショナルリスク管理体制・手法 (1)オペレーショナルリスク管理体制・手法 ~内部損失データ収集、RCSA、外部損失データ収集、シナリオ分析 など (2)オペレーショナルリスク管理の前提・方向性 ~バーゼル銀行監督委員会や金融庁監督指針等の要求、 わが国金融機関のこれまでの対応、期待損失と非期待損失、世界からの視線 など 3.福島原発事故がオペレーショナルリスク管理に与える教訓 (1)「想定外」と「想定内」のハザマ (2)シナリオ分析の重要性 ~Science Fictionとストレステスト、「複合シナリオ」、政府の救済や波及範囲の想定 など (3)非常時対応の備え(危機管理の重要性) ~事象自体の想定と事象発生後の想定 など (4)業務継続計画(BCP)との横断的な検討 4.今後のオペレーショナルリスク管理のあり方 (1)オペレーショナルリスク管理への考え方の変化 ~どこまでを経営耐力・資本内に収めるか など (2)当局からの視点の変化 (3)自然災害の特性 (4)今後の大規模災害・人災に備えて 5.質疑応答/ディスカッション 【ストック・リサーチ経営研究セミナー】 |
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