海外プロジェクトファイナンスの契約を巡る諸論点 重要性の高まるエネルギー関連案件等を念頭に、近時の実務を踏まえて |
受講区分 | 会場 |
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開催日時 | 2012-02-29(水) 13:30~16:30 |
講師 |
レイサムアンドワトキンス外国法共同事業法律事務所 パートナー 小林 広樹 弁護士 レイサム アンド ワトキンス外国法共同事業法律事務所 パートナー 外国法事務弁護士(指定法・カリフォルニア州法、原資格国法・ハワイ州法) マイケル・ヨシイ 氏
【小林弁護士】 |
概要 | 欧州金融危機の懸念の高まりと米国の景気低迷を背景に、世界貿易量の伸びは鈍化し始め、金融取引にも不透明感が漂うなか、プロジェクト開発の分野は引き続き活況を呈している。とりわけ、人口増加・経済成長の持続を受けて世界全体のエネルギー需要は今後30年で30%以上の増加が見込まれ、米国のシェールガス開発を含めた石油・天然ガスプロジェクトや、地熱・風力・太陽光など再生可能エネルギーのプロジェクト、途上国での電力開発プロジェクトといったエネルギー関連プロジェクトは、案件数・規模ともに拡大している。特に、東日本大震災と原子力発電所事故を経験した我が国にとって、天然ガスの確保は重要な課題となっており、日本企業による海外天然ガスプロジェクト開発やそのための権益取得の動きが急速に進んでいる。このように拡大するプロジェクト開発のための資金調達を、開発企業の信用力に依拠して行うことはますます困難になっている。 開発企業の信用力に依拠しない資金調達手法としてのプロジェクトファイナンスは、プロジェクトから発生するキャッシュフローに依拠し、プロジェクトに伴うリスクを関係当事者間で分配して負担する仕組みにその本質がある。エネルギー関連プロジェクト等の活況を含む最新の状況からプロジェクトファイナンスに対する期待感と重要度がますます高まるなか、その本質を的確に理解し、今後拡大する案件に臨んでいくことは引き続き焦眉の課題であるといえよう。 本講演においては、当分野における豊富な実績を有し、最前線の実務に関与する講師らの立場から、プロジェクトファイナンスを構成する諸契約の、かかるリスク分配のツールとしての機能を手掛かりに、近時の実務を踏まえて留意点等を解説する。 |
詳細 |
1.プロジェクトファイナンスの本質 (1)ノンリコース、キャッシュフローベース、リスクアロケーション (2)リスクの発見と評価 -実行可能性・リソース・完工・操業・マーケット・環境・財務 -社会・政治・天災地変 2.スポンサーと関係当事者のリスク分配 ―プロジェクト契約 (1)プロジェクト保有ストラクチャー -IJV・UJV・ハイブリッド、スポンサー間契約 (2)許認可・権益:実現・政治リスク (3)EPC契約:建設・操業・環境・財務リスク -コントラクターの負担するリスク (4)供給契約:マーケット・財務リスク -原油精製所プロジェクトを例として (5)O&M契約:操業リスク (6)オフテイク契約:マーケット・財務リスク -発電所プロジェクトを例として(PPA) (7)保険契約:天災地変リスクとその他のリスク (8)政府サポート:政治リスク 3.レンダーと関係当事者のリスク分配 ―レンダー・デューデリジェンスとファイナンス契約 (1)プロジェクトドキュメントレビュー -着眼点 地熱発電プロジェクトを例として (2)コンサルタント・エンジニアとの協働 -天然ガスプロジェクトを例として (3)タームシートと最終契約 -ローン契約:ファシリティ契約とコモンターム契約 -担保契約:プロジェクトのリングフェンシング -信用補完契約:完工保証・DSU・スポンサーサポート -ヘッジ契約 -ダイレクト契約 4.質疑応答/ディスカッション 【ストック・リサーチ経営研究セミナー】 |
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