欧州債務危機等を念頭に置いた今後のリスク管理と統合的ストレステスト マクロ経済予測シナリオの活用、信用リスクと市場リスクの同一シナリオに基づくストレスシミュレーションの実践的手法 |
受講区分 | 会場 |
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開催日時 | 2012-04-11(水) 13:30~16:30 |
講師 |
NSフィナンシャルマネジメントコンサルティング株式会社 取締役COO 杉本 好正 氏 84年名古屋大学経済学部卒。日本長期信用銀行(現 新生銀行)入行。その後住友銀行(現 三井住友銀行)、あずさ監査法人を経て現職。銀行勤務では債権流動化、信用リスク計量化、新型ビジネスローンや証券化商品開発、ポートフォリオマネジメント、統合リスク管理などを手掛け、監査法人勤務ではパートナーとしてバーゼルⅡ対応、銀行設立準備、内部監査体制高度化、ビジネスデューデリジェンスなど様々な分野を担当。セミナー講演多数。08年より現職。リスク管理全般のコンサルティングサービスを統括。 |
概要 | ユーロ危機、円高、東日本大震災、原発事故と想定外の事態が発生するなか先行きの不透明感が増しており、金融機関等においては過去の統計的なデータや経験知に過度に捉われず、様々な事態を想定したフォワードルッキング的な視点での統合的リスク管理が求められている。 金融機関のリスク管理は、バーゼルⅡ規制の影響もあり、従来は過去の実績に基づく確率からそのリスクの発生度合いや影響を推定するアプローチが主流であったが、極めて発生確率が低い複合的なリスクやスパイラルに伝播していくリスクに対しては過小評価するきらいがあり、想定より大きな損失を被る例が少なくない。 ストレステストの手法は、これまで信用リスクと市場リスク、貸出と有価証券、リスク特性や形態ごとに個別にシナリオを設定し、それらが同時に行った場合のリスク量を合算するアプローチを一般に採用してきたが、今後は内外のマクロ経済の先行きに留意し、様々なリスクシナリオのもとで、同時に発生する事態の想定やリスク連鎖の時間軸の妥当性、期間損益や自己資本比率への影響度などを定期的に検証し、適切な経営判断につなげていくことがより重要となってくる。 本講演では、欧米の金融当局が取り組んでいる共通ストレステストの内容やストレステストの目的・意義について解説するとともに、マクロ経済予測モデルを用いて、さまざまなリスクシナリオの下での主要国のマクロ経済指標や金利、為替、株価等の市況の先行きを予想し、金融機関等が保有する運用資産の信用リスクや市場リスクに与える影響度の測定方法の事例を交えながら、統合的ストレステストの高度化の方向性を考察する。 |
詳細 |
1.金融当局による共通ストレステストの概要 (1)EBA(欧州)の共通ストレステストの内容 (2)FRB(米国)の今後のストレステスト手法の方向 (3)バーゼルⅢ導入後の日本の金融機関への影響 2.マクロ経済予測シナリオの事例 (1)国際経済マクロモデルの事例 (2)国内経済マクロモデルの事例 (3)金融機関のストレステストの活用事例 3.共通ストレスシナリオの活用方法 (1)市場リスク計測への活用方法 (2)信用リスク計測への活用方法 (3)自己資本充実度評価への活用方法 (4)予想格付モデルへの活用方法 4.統合的リスク管理高度化の方向性 (1)ストレステスト結果の経営陣への報告方法 (2)ストレスシナリオを踏まえたリスクモニタリングのあり方 5.質疑応答/ディスカッション 【ストック・リサーチ経営研究セミナー】 |
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