企業価値経営のための金融機関の経営管理と管理会計 その手法及び現状と課題、システムにおける注意点を含めて |
受講区分 | 会場 |
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開催日時 | 2005-06-02(木) 13:30~16:30 |
講師 |
株式会社NTTデータ 金融ビジネス事業本部 ビジネス企画担当部長 谷守 正行 氏 九州大学工学部卒。00年までさくら銀行(現 三井住友銀行)総合企画部にて管理会計の企画・運営。01年よりウッドランド株式会社主席研究員として金融管理会計コンサルティングに従事。03年よりNTTデータ 金融ビジネス事業本部金融戦略情報ビジネス推進室ビジネス企画担当部長。現在に至る。青山学院大学客員研究員。東京都立短期大学経営システム学科非常勤講師。専修大学大学院経営学部博士課程在籍。日本証券アナリスト検定会員、日本会計研究学会会員、日本原価計算研究学会会員、JAFEE会員、特種情報処理技術者。主な著書等として、『BSCによる銀行経営革命―金融機関の価値創造フレームワーク』(05年、金融財政事情)、『ABCの基礎とケーススタディ第1版 改訂版』(04年、共同執筆、東洋経済新報社)、『金融機関のための管理会計』(02年、編著、同文舘出版)、『企業価値向上のためのABCとBSC』(02年、共同執筆、同文舘出版)、「与信管理へのBSC適用の可能性」(金融ジャーナル、04年2月号)、「銀行管理会計の経営管理への適合性」(金融ジャーナル、03年9月号)、「いまこそ求められる戦略的管理会計」(金融ジャーナル、03年2月号)ほか多数。その他、大手銀行への金融経営管理システム導入やセミナー講師等。 |
概要 | 最近では、わが国の金融業界でも企業価値創造経営を第一に掲げるところが多い。しかし、これまでも、そして現在、社会・経済環境やコーポレート・ガバナンスに対して金融機関の経営管理がどのような目的と仕組みで意思決定に活用されただろうか。 本講演は、わが国金融機関の経営管理の状況とそのなかの金融管理会計モデルの課題と最近の動向、そして来るべき時代のためのフレームワークを提示しようとするものである。 護送船団行政時代の「本支店勘定方式」、「支店の独立採算制」といった伝統的な銀行経営手法が、バブル崩壊と金融ビッグバン提唱後には「FTP(スプレッド収益管理)」や「顧客別ABC(Activity-Based Costing;活動基準原価計算)」へと進化し、「RAROC」や「EVA」が導入され、これまでの単なる財務会計ベースの収益管理からリスク量を勘案した経営指標が利用されるようになった。さらに、2003年3月金融審議会から「リレーションシップバンキングの機能強化に向けて」が公表されると、BSC(Balanced Scorecard;バランスト・スコアカード)を、銀行経営管理のフレームワークに適用する銀行もあらわれた。BSCによれば、収益性と健全性、そして地域貢献や行員の働き甲斐の向上など、多面的な価値向上を志向することができるようになる。 しかし、いまの金融管理会計の仕組みでは、まだ知的・無形の価値や将来価値の取込が不十分であり、実現のためのシステムも部分最適な場合が多く、十分に経営に資するものとは言いがたい。 本講演では,銀行など金融機関のための経営管理手法やフレームワーク(とくに、BSCやABC、そして企業価値測定のための手法など)や、システム構築面での注意点について、実際の事例も分析しながら、コーポレート・ガバナンスをも実現する、来るべき金融管理会計モデルを検討する。 |
詳細 |
1.金融機関の経営管理の状況 ・戦前戦後の金融管理会計 ・高度成長期・護送船団行政時代の金融管理会計 ・バブル崩壊後の金融管理会計 2.金融管理会計の事例 ・大手銀行の事例 ・保険と証券会社の事例 ・地域金融機関の事例 3.金融管理会計の手法の整理 ・収益管理(本支店勘定方式、スプレッド収益管理) ・原価管理(ABC) ・リスク量の取込(VaR、RAROC) ・パフォーマンス・メジャメント・フレームワーク(EVA、RAROC) 4.最近の金融経営管理の課題と金融BSC ・戦略、コーポレート・ガバナンス、CSR ・リレーションシップバンキング(地域貢献と企業経営パートナー) ・従業員のやる気と適正な人事評価 ・ブランド構築 ・そして金融BSC(Balanced Scorecard) 5.金融経営管理システム ・いまの情報系システム ・役に立つ経営管理システムとするためのポイント ・戦略的経営管理システム 6.来るべき金融戦略のための経営管理・管理会計 7.質疑応答/ディスカッション 【ストック・リサーチ経営研究セミナー】 |
お問合わせ |
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