エンタープライズ・リスクマネジメント導入と成功のポイント 英国の先進事例から学ぶ効果的なERMの定着 |
受講区分 | 会場 |
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開催日時 | 2008-11-19(水) 13:30~16:30 |
講師 |
GRCジャパン株式会社 顧問 眞崎 達二朗 氏 GRCジャパン株式会社 取締役 阪田 麻紀 氏
【眞崎氏】 |
概要 | 会社法、金融商品取引法の施行を契機とする内部統制の導入に伴い、エンタープライズ・リスクマネジメント(ERM)の重要性に対する認識が急速に高まっているが、具体的にERMをいかに導入すべきかについて、フレームワークや方法論が確立されているわけではない。一方、現状で入手可能な情報はフレームワークとしてのCOSO ERMなど、米国発のものが中心となっているが、英国における取組みは日本企業との親和性の高いものとして注目に値すると考えられる。 本講演では日本におけるERM導入を検討することとし、日本への示唆として、あまり知られていない英国における議論、フレームワーク、先進事例等を紹介する。 前半として、先ず米国で発展し、日本に輸入された従来型のリスクマネジメントの歴史を簡単に振り返る。次に、英国のコーポレート・ガバナンスの議論において、内部統制、リスクマネジメントが結びつき、更にERMに発展する過程を辿る。ここでは、1999年にロンドン証券取引所の上場規則として採用された『コンバインド・コード(統合規範)』と『ターンブル・レポート』(ロンドン証券取引所上場企業の取締役会が『コンバインド・コード』の内部統制に関する原則や条項を遵守する上でのガイダンス)について説明する。 後半では、英国で実際に『ターンブル・レポート』を適用し、リスクマネジメントを導入しようとする企業の取締役に向け、イングランド・ウェールズ勅許公認会計士協会が具体的な手順や手段を示した文書『ターンブルの実践:取締役会への説明』をベースに、ERM導入にあたって必要となる基盤やプロセス、対象とすべきリスクや導入の範囲などの具体的な検討事項を挙げ、導入のプロセスを解説する。その後、英国のERM事例も交えながら、いかに効果的かつ効率的に運用していくかなど、ERMの定着のための成功のポイントについて具体的に説明する。 |
詳細 |
1.米国と日本におけるリスクマネジメントの変化 (1)米国におけるリスクマネジメントの変化 ~内部統制、米国SOX法、COSO ERMとの関係 (2)日本におけるリスクマネジメントの変化 ~内部統制、会社法、金融商品取引法との関係 2.英国におけるリスクマネジメントの枠組み (1)コーポレート・ガバナンス論における内部統制とリスクマネジメントの結合 (2)『コンバインド・コード』、『ターンブル・レポート』、『A Risk Management Standard』について 3.ERMの導入と実践 ~効果的かつ効率的に組織に定着させるためのポイント (1)『ターンブルの実践:取締役会への説明 (Implementing Turnbull: A Boardroom briefing)』とは (2)ERM導入に必要な構成要素と流れ ・ERMの基盤 ・ERMの導入プロセス ・どのようなリスクを対象とすべきか ・どこからやるべきか、どこまでやるべきか (3)ERMを組織に定着させるには ・リスクマネージャとリスクオーナーの役割 ・モニタリングと内部監査 ・リスクが顕在化した場合の対応について ・経営陣への報告 ・ツールによる効率化 ・リスク情報の開示 (4)トップマネジメント・取締役会の役割 (5)英国企業におけるERM導入の先進的取組み例 4.質疑応答/ディスカッション 【ストック・リサーチ経営研究セミナー】 |
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